「仕事でミスしてしまった...」「また先輩に怒られた...」などと落ち込んでいませんか?
看護師はバタバタと忙しく、責任のある仕事。それだけに、仕事でミスしたりうまくいかなかったりして悩みが尽きないのではないでしょうか。
落ち込んだ時の対処法を知っていれば、うまく気持ちを切り替えてポジティブに向き合えるかもしれません。
今回は、看護師が落ち込んだときに実践したい7つの対処法についてご紹介します。
落ち込んだときの心理状態とは?
気分が落ち込むときの状態は、感情だけでなくさまざまなことが影響しています。
例えば、定時でやるべき仕事に対応できずにいるとき。怖い先輩看護師から「時間が過ぎてるから、代わりに対応しておきました」と言われたら、どのように感じますか?
Aさんは「また先輩看護師に怒られた...自分はダメだな」と思う一方、Bさんは「代わりに対応してもらえてラッキー」と思うかもしれません。
このようにストレスフルな出来事を「認知」した後に、憂うつ・悲しいなどの「感情」が生じます。そして考え込むといった「行動」を起こすことで、ネガティブな認知と感情が強まっていくのです。
そのため、ストレスフルなことが起きたときは、悪循環になってしまう前に早めに対処することが大切です。
ついやりがち!?落ち込んでいるときのNG行動
落ち込んだときに避けたいNG行動があります。落ち込んだときに無意識にやっていることも多いため、次に紹介するようなことはなるべく避けるようにしましょう。
1. 自分を責め続ける
ミスしてしまったからといって、自分を責めすぎるのはおすすめできません。
ミスを反省することは大切ですが、自分を否定することになり、ますます憂うつになってしまいます。
ミスを改善するためには、どういった行動がどのようにいけなかったのかを客観的に分析してみましょう。そして、次回はどうすればよいのかを前向きに考えるとよいでしょう。
2. 「もう無理だ」と自暴自棄になる
気分が落ち込み「自分にはもう無理だ」と自暴自棄になって全てを投げ出すことは避けたいところ。
失敗してネガティブな感情が表れるのは仕方のないこと。ただし、一時の感情にとらわれて投げやりに行動してしまうと、今まで積み上げてきた信頼や努力を失ってしまう可能性があります。
少し時間をおくと気持ちが落ち着くこともあるため、ネガティブな感情が湧き上がってきても冷静になることが大切です。
3. 自分の非を認めず他人のせいにする
自分が起こしたミスを認めようとせずに誰かに責任転嫁するのはNG。
他人のせいにすると無責任な人だと思われてしまい、信用を失ってしまう可能性があります。
すでに起きてしまったミスは変えられませんが、自分の非を認めて、次に改善していけるように前向きに考えることが大切です。
落ち込んだときに効果的!看護師が実践したい7つの対処法
気分が一度落ち込んでしまうと、ネガティブな思考に傾きやすくなります。落ち込んだときの対処法をいくつか知っておけば、つらい気持ちから少しでも早く立ち直れるでしょう。
1. 次に何をしなければならないかを考える
気分が落ち込んでしまっても、次に何をしなければならないかを考えましょう。
ミスしたことに落ち込みすぎて、思考や行動が止まってしまう場合があります。看護師の仕事はやらなければならないことが多くあるため、思考や行動が止まってしまうとさらなるミスを起こす可能性もあります。
ミスしたことは一旦置いて気持ちを切り替え、次に何をするのかを考えるようにしましょう。
2. 元気になれる明るい音楽を聞く
落ち込んだ気分を吹き飛ばすために、元気になれる明るい音楽を聴くのもおすすめです。
特にアップテンポの曲は気分が高揚しテンションを上げてくれる効果があります。反対に、ゆったりとした曲は暗い気持ちを誘発してしまうのでおすすめしません。
自分の好きな曲を聴いて、前向きな気持ちに切り替えましょう。
3. テレビ番組や映画、本などで思いっきり笑う&泣く
テレビ番組や映画をみたり本を読んだりして、思いっきり笑うまたは泣くのもおすすめです。
大きな声を出して笑うと、気分を高揚させる神経伝達物質の「βエンドルフィン」が分泌されます。
また、涙を流すと交感神経から副交感神経に切り替わり、幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」が増加します。
どちらもリラックス効果があるため、ストレスを発散できるでしょう。
4. 運動してリフレッシュする
落ち込んだときは、ウォーキングやスポーツなどで体を動かすのが効果的です。
適度に体を動かすと、先ほどご紹介した「セロトニン」や「βエンドルフィン」が分泌され、体も心もリフレッシュできます。
また、運動すると程よい疲労感があり、夜はぐっすり眠れます。
疲労回復やストレス対策に普段から運動する習慣を取り入れるのもおすすめです。
5. 深呼吸してリラックスする
気持ちを落ち着かせるためには、深呼吸してリラックスするのも効果的な方法です。
気分が落ち込んでいるときは、呼吸が浅くなりがち。その状態が続くと、交感神経が優位な状態が続いてしまいます。
深呼吸すると、横隔膜が刺激されて副交感神経の働きが高まりリラックスできます。
深呼吸はいつでもどこでも実践できるので、ふとした瞬間に実践してみてください。
6. 信頼できる人に相談する
自分一人で解決できないときは、信頼できる人に悩みを相談してみてもよいでしょう。
自分が抱えている思いや悩みを話すことで、気持ちや考えが整理できることもあります。
また、話を聞いてもらえた安堵感が得られたり、具体的な改善策を教えてもらえたりする場合もあるでしょう。
前向きな気持ちになった後には、話を聞いてくれた人に感謝を伝えましょう。
7. ノートに悩みを書き出して整理する
ノートに悩みを書き出すと、気持ちや考えを整理するのに役立ちます。
ノートに書き出す作業は、人に話すのと同じように言語化して表出できます。さらに書き出した内容を見直すことで、自分の感情や行動を客観的に整理でき、ネガティブに傾いた認知を変えやすくなるのです。
同じミスを繰り返している場合は、原因を探ることで今後ミスを繰り返さないようにするヒントが見つけられるかもしれません。
落ち込んだときは、気持ちや考えを整理するためにノートに書き出してみましょう。
落ち込んでも気持ちを切り替えて前向きに対処しよう
仕事でミスしたり思うように対応できずに気分が落ち込むことは誰しもあること。
一人で悩みを抱え込み、つらい思いを長引かせる前に、今回ご紹介したような対処法を実践してみましょう。
患者さんを支える看護師自身が明るく元気でいることが大切です。気持ちが落ち込む出来事があっても、うまく切り替えて前向きに対処していきましょう。