介助がしやすい服を着ている利用者さんがいると、介護職はスムーズに動けるためとても助かります。一方、初めて施設を利用する家族にとって、服選びは手探りでしょう。

この記事では、47都道府県に約1,400店舗ある「しまむら」で手に入れられるアイテムを中心に、老人ホームに入所した利用者さんと介護職にとって快適な部屋着のポイントをご紹介します。

老人ホームで必要な部屋着とは?

老人ホームで必要な部屋着とは、利用者さんにとって快適で動きやすい服であり、介護職にとって介助の時に着脱しやすい服です。

入居時に必要な枚数は、おおよそ下記の通りです。

  • トップス(5枚程度)
  • ボトムス(5枚程度)
  • パジャマ(3組程度)
  • 下着(5枚〜7枚程度)
  • 靴下(5足〜7足程度)
  • 室内履き
  • カーディガンやベスト
  • 外出用のおしゃれ着
  • 外出時に使う防寒用の上着

実際に部屋着を購入するのは、介護職でも利用者さんでもありません。衣類を選ぶのは、利用者さんの家族です。着る人、着せる人が購入する人ではない点が、服選びを困難にしているのでしょう。

「部屋着」ではありませんが、レクリエーションや通院など外出で着用するおしゃれ着も施設の生活では大切な衣類です。

また、洗濯機を使い施設内で洗うところ、外部のクリーニング業者に依頼するところ、さらに洗濯の頻度も施設ごとに異なります。下着類はこまめに取り替えるため、多めに用意しておきましょう。

取り間違い防止のため、衣類や持ち物には必ず名前を記入しておきます。

介護職の負担を軽くする部屋着のポイント3つ

ここからはどのような服を選べば良いのか、介護職の視点で確認してみましょう。

介助しやすい服

利用者さんが着替える時、介護職は利用者さんの体の状態を確認しながら手を動かしています。また日常生活の自立度の維持や利用者さんの尊厳を尊重するため、自分でできる動作は自身で行ってもらうように、介護職はサポート役に徹している場面もあるでしょう。

介護職、利用者さんともに、負担を軽くして介助がしやすい服には以下の特徴があります。

【留め具に工夫がされている服】

  • 面ファスナー
  • スナップボタン
  • 大きめのボタン

面ファスナーが使われている服は、手先の細かい動きが困難な高齢者、スピーディーに着替えを介助する介護職どちらにとっても楽に着脱できます。ボタンのついた服を選ぶ時には、スナップボタン大きめのボタンのついている服を選びましょう。

【前開きの服】

留め具がいらない被りの服は一瞬で着替えが終わりますが、腕を肩よりあげなければなりません。高齢者は肩が上がりにくい人が多いため、前開きの服が良いでしょう。

【サイズにゆとりのある服】

体にフィットした服は、見た目にスタイリッシュです。しかし介護職にとって着脱が難しく、利用者さんにとって動きにくいため、ゆったりとした服の方が好まれます。ボトムスは、一瞬で履ける総ゴム仕様にしてください。

施設で洗濯する場合、衣類乾燥機を使用する施設が多いため、衣類の縮みも考慮し乾きやすい素材を選ぶと良いでしょう。

安全に配慮した服

転倒は高齢者にとって骨折にとどまらず、生活の質の低下につながります。最悪のケースでは死亡のリスクも高まるため、転倒やつまずきの予防は安全の最大のポイントです。

【注意する点】

  • ズボンの裾は短めにする
  • 裾が広がったパンツやスカートは着用しない
  • 引っ掛かり予防のため、飾りの多い服は避ける

裾の長いズボンは、利用者さんが地面に触れた場所を踏みつけると、転倒の可能性があります。裾が広がったフレアパンツやロングスカートは、車椅子の車輪に巻き込まれるため、利用者さんの好みでも避けましょう。また模様編みのニットなども、網目の穴に引っ掛かり動きが妨げられる時があります。

快適に過ごせる服

自分から進んで施設に入居する利用者さんは、まずいないでしょう。みんな何かしらの事情を抱え、住み慣れた自宅から施設に来ています。介護職はできるだけ穏やかに過ごせるように配慮していますが、施設とは集団生活を行う場所です。

そのため、気分が上がりリラックスして過ごせるように、利用者さんの好みの色や模様の服を選んでみましょう。わざわざ新調しなくても、自宅で過ごしていた時に着ていた服でも良いのです。

また高齢になると、体温調節機能が弱くなります。施設での冷暖房は、特定の利用者さんの好みに合わせることはできません。重ね着で対応するため、カーディガンやベストを用意しておきましょう。

実際に「しまむら」で介護服を購入するには?

もともと幅広いターゲット層を想定している「しまむら」では、派手すぎず手ごろな価格の服がそろっています。品ぞろえやサイズ展開は店舗により異なるため、オンラインショップを利用するのも効率のよい方法です。*

下着の価格は、1,000円から2,000円程度。パジャマは、3,000円程度から購入できます。

店舗では「介護用インナー」と書かれたコーナーが用意されており、抗菌防臭機能付きや名前を記入するスペースのある、ワンタッチテープの前開きの下着が売られています。同じ形でスナップボタンも選べるので、家族の身体機能に合わせて選んでください。

一般衣料コーナーの売り場にも、「前開き」「ゴム仕様」の品物があります。トップスやボトムスは、ゆったり着られる品物を中心に探してみましょう。

部屋着の傷みは見られている…定期的にチェックしよう!

施設で着替えのお手伝いをするのは、介護職です。衣類の傷みに最初に気がつくのが介護職、というケースも多いでしょう。

もともと離れて暮らしていた家族にとって、親の衣類や体の状態は把握しづらいものです。面会時での関わり方も、施設の状況によるでしょう。できることなら、購入した後も利用者さんの衣類をこまめにチェックしてください。特に交換頻度が高い下着類は、想像以上に生地の傷みが進んでいるかもしれません。

介護の仕事を初めてみる? スキマバイトから経験する介護職の仕事

家族の介護を通して、介護職の仕事に興味を持つ人もいます。本格的な介護職として働くには時間が取れないという人は、スキマバイトから試してみると良いのでは?

介護士専門の求人サイト「クーラ(CURA)」では、介護施設や病院、デイサービス、訪問介護など短時間で始められる仕事を豊富にご紹介しています。

働きたい場所と求人をマッチングするだけで希望の職場が見つかり、短時間だけ働きたい初めて介護の仕事を始める人にも最適です。自分のライフスタイルの変化と仕事の様子を確かめたら、同じ職場で本格的に働くこともできます。事前に施設オリジナルの事前研修もご用意しています。まずは最初の一歩をクーラで!

今なら無料登録でAmazonギフトがもらえる!登録はこちら