〜学習サービスと職業紹介の画期的連携で、看護界の「学ぶ」と「働く」を一本化〜

 独自のDXソリューション「クーラ」で医療の働き方改革に挑む株式会社フォニム(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:宍戸光達、以下「フォニム」)は、医師・看護師向けの出版教育事業を手がける株式会社メディカ出版(本社:大阪市淀川区、代表取締役社長 長谷川翔、以下「メディカ出版」)と2024年1月9日に業務提携契約を締結しました。

 

 本提携によりクーラは、従来の医療人材紹介の枠組みを超え、潜在看護師等が復職する際のリスキリングについてもさらに本格的なサポートを開始してまいります。両社の協業により、全国で70万人を超える「潜在看護師(資格を有するが看護職に就いていない方)」等の医療従事者に対し、さらに幅広いキャリアの機会を創出いたします。

 

業界の動き

 従来の人材紹介会社を介した看護職の初年度離職率は20.3%〜41.5%と非常に高い水準にある中※1)、高齢化の影響により、厚労省は2040年度までに看護師を現状より2割以上も大きく増員することが必須と見込んでいます(※2)。看護人材の不足が医療現場に与える影響は深刻な状況です。

 さらに2015年の法改正より、「特定行為研修」を修了した看護師は新たに38の医療行為を一定条件下で担えるようになっており、看護師の医療機関における役割は一層拡大しています(※3)

 人材確保の苦境を解決する1つの鍵は、全国に約70〜80万人存在する、育児や介護などをきっかけに離職した「潜在看護師」の活躍です。しかし潜在看護師は、「ブランクを経て医療現場の変化に追いつけるか」といった不安などから、復帰を望んでもいきなり常勤の仕事に挑めないケースが多くあります。そのため、リスキリングの機会を提供して復職をサポートすると同時に、踏み出しやすい多様な働き方を提供できることが必要です。

提携の背景

 医療人材採用のDXソリューション「クーラ」は、医療機関の時短・短期の業務を集約し、看護師等の医療人材が、まずはアルバイトから復職・副業に踏み出すことを可能にしています。

 医療機関側はクーラを用いることでフレキシブルな人材配置ニーズに対応するとともに、アルバイト期間を通じて本当にマッチした人材を探すことができ、面接情報だけを通じた従来の常勤採用よりも離職率の抑制が期待できます。

メディカ出版のオンライン学習サービスFitNs.(フィットナス)は、一人ひとりに最適なコンテンツを提供する学習システムで、特許(特許第6667816号)を取得しています。専門誌・書籍・セミナー動画といった自社コンテンツから、ユーザの関心や疑問解決に最適な情報を提供し効率よく学習できるシステムで、ワークライフバランスが気になる看護師たちのニーズに応えることができます。

 これら両社がタッグを組むことで、看護師にリスキリングの機会をご提供しながら、その学びの過程を採用側に対して「見える化」し、学びに対応した時短・短期の就業機会とマッチングできる仕組みを目指します。看護教育とキャリアの機会を一気通貫にすることにより、潜在看護師の復帰時のブランクへの不安を解消しながら、生涯学習を続けて能力向上に励むインセンティブをこれまで以上に強化してまいりたいと考えております。

 

株式会社フォニムについて

教育DXを主軸とする東大発ITスタートアップ。2023年より、医療人材採用のDXソリューション
「クーラ(CURA)」を提供開始。本事業のほか、音楽教育DX「Phonim Music」を運営。

設立 : 2017年
代表者: 宍戸 光達
所在地: 東京都千代田区九段北1-12-4
URL:    https://www.cu-ra.net/company/about

 

株式会社メディカ出版について

医療・看護・介護関連書籍・専門誌の出版、ならびにデジタルコンテンツの制作・販売、看護・医療研修セミナー、ならびに各種研究会の開催、病院・介護施設用機器類の販売。

創業:    1977年
代表者: 代表取締役社長 長谷川 翔
所在地: 大阪市淀川区宮原3-4-30 ニッセイ新大阪ビル16F
URL:    https://www.medica.co.jp/

※1 厚生労働省「医師の働き方改革概要」
https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/001129457.pdf

※2 日本看護協会「看護師の特定行為研修制度ポータルサイト」
https://www.nurse.or.jp/nursing/education/tokuteikenshu/portal/about/

※3−1 厚労省「看護師等(看護職員)の確保を巡る状況」
https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/001118192.pdf

※3−2 厚労省「看護師等(看護職員)の確保を巡る状況に関する参考資料」
https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/001101182.pdf