はじめに

皮膚科・美容皮膚科のクリニックにおいて、自費診療や院内で取り扱う物販(ドクターズコスメやサプリメントなど)は、経営の安定化に貢献する重要な要素とされています。適切に運用することで、保険診療に加えてもう一つの収益の柱を育てることが可能になります。しかし、その一方で、現場で働く看護師の方々に過度な「売上ノルマ」を課すような評価制度を導入してしまうと、それがかえって職場への不満や離職のきっかけとなり、場合によってはインターネット上での評判にも影響を及ぼすことがあるようです。

この記事では、看護師の方々の日々の業務内容や専門性を尊重し、過度に販売活動へ偏ることのない、バランスの取れた評価制度の設計方法について考えていきます。さらに、その評価制度を基に、多くの応募者にとって魅力的に映る求人メッセージを作成するためのヒントを、実際に公開されている情報や事例を交えながら整理していきます。この記事が、皆様のクリニック運営のヒントとして、少しでもお役に立てれば幸いです。

記事の途中では、看護師採用サービス「クーラ」の活用方法についても、自然な形でご案内させていただきます。クーラは、短期やお試しの勤務から始められるため、特に美容領域の経験がない看護師さんにも安心してクリニックの門戸を開くきっかけとしてご活用いただけるかもしれません。(詳しくは[こちら]:https://business.cu-ra.net/

背景・課題:なぜ“販売一辺倒”の評価は失敗するのか

自費診療の伸びしろと、物販の位置づけ

近年、医療経営に関する情報サイトやコンサルティング会社のレポートなどでは、皮膚科クリニックが自費診療メニュー(例えば、医療脱毛、シミ治療、美肌点滴など)を強化することで、月間に数百万円規模の増収を実現した、というような支援例が紹介されることがあります。これらの事例で注目すべきは、単に「商品を売ればよい」という短絡的な話ではなく、患者さんが初めて来院された際のカウンセリングから、施術、そして次回の来院、ご自宅でのホームケア(院内物販の活用)までを、一連の体験として総合的に設計している点です。

美容皮膚科は、他の診療科と比較して、一般的に利益率が高くなりやすい傾向があるとされ、クリニックの収益の柱として成長する可能性を秘めていると解説されることもあります。しかし、そのポテンシャルを最大限に引き出すためには、物販を単なる「モノ売り」として捉えるのではなく、あくまで医療サービス全体の質を高めるための一つの要素として位置づける視点が大切になると考えられます。

看護師に“ノルマ”を背負わせたときの摩擦

一部の美容クリニックでは、施術の契約件数や物販の売上金額に応じて、成果手当(インセンティブ)を支給する制度が導入されています。こうした制度は、働く人の意欲を高める効果が期待できる一方で、目標設定の仕方や運用の方法を誤ると、看護師に大きな精神的プレッシャーを与え、早期離職の原因にもなり得ると指摘されています。実際に、看護師向けの転職情報サイトなどを見てみると、「インセンティブ制度で収入アップは魅力的だが、過度なノルマが課せられていないか注意が必要」といった趣旨の解説が一般的に見受けられます。

ここで私たちが意識したいのは、看護師の役割を「営業担当」に変えてしまうのではなく、あくまで「医療品質の延長線上にある提案」を促す、という考え方です。院内での物販は、それ自体が目的ではありません。施術の効果をより長く持続させたり、施術後に起こりうる副反応を抑制したり、そして最終的に患者さんの満足度を高めたりするために貢献する「手段」である、という基本的な前提を、クリニック全体で共有し、大切にすることが望ましいでしょう。この前提がぶれてしまうと、患者さんからの信頼を失い、長期的なクリニックの成長を妨げることにも繋がりかねません。

実例紹介:公開情報から見える“評価・採用”の傾向

ここでは、インターネット上で公開されている求人情報やクリニックの公式サイトから、自費診療や物販に関する評価・採用の傾向を探っていきます。多くのクリニックが、看護師の負担に配慮しながら、どのようにして患者さんへの提案を行っているのか、具体的な事例を見ていきましょう。

1)求人票に見る「インセンティブあり/ノルマなし」の明記

都心部を中心に美容系のクリニックの求人情報を検索すると、「業績に応じたインセンティブ(成果手当)あり」「ノルマはありません」といった表現を併記している例が数多く見つかります。これは、求職者である看護師が、「自分の頑張りや貢献が給与に反映される仕組みはあるけれど、厳しい販売目標に追われるような働き方ではない」という職場環境を求めていることの表れと言えるでしょう。

例えば、求人情報サイトの「ジョブメドレー」や「Indeed(インディード)」などで「美容クリニック 看護師 ノルマなし」と検索すると、該当する多くの求人票で、この組み合わせの記載が確認できます。応募者に対して、精神的なプレッシャーが少ない職場であることを明確に伝えることで、応募の心理的なハードルを下げ、より多くの候補者からの関心を集める効果が期待できます。

2)一般皮膚科+美容の院でも、給与内訳や手当を丁寧に提示

保険診療を中心に行う一般皮膚科に加えて、美容診療も手がけているクリニックの採用サイトでは、給与の内訳や各種手当を非常に丁寧に提示している例があります。例えば、「ケーズ皮膚科」の採用サイトでは、基本給、資格手当、皆勤手当といった項目が明確に分けられており、給与体系の透明性が高いことがうかがえます。

また、「残業が少ないこと」や「具体的な業務内容」を写真付きで紹介するなど、働く上での安心材料を具体的に示すことで、応募者が入職後の働き方をイメージしやすくなるよう工夫されています。特に美容領域が未経験の看護師にとっては、こうした丁寧な情報提供が、応募への一歩を踏み出すための大きな後押しとなるようです。

3)「院内物販」を公式に打ち出すクリニックの情報発信

多くのクリニックが、公式ウェブサイトで取り扱っているドクターズコスメやサプリメントについて積極的に情報発信しています。その際、「ナビジョンDR」や「ゼオスキンヘルス」といった、そもそも医療機関でのみ販売が許可されている製品を中心に紹介する例が目立ちます。

これらの製品を、「単なる商品」としてではなく、「施術効果を補完するための重要なアイテム」として位置づけ、その役割や使い方を丁寧に解説しているウェブサイトは、患者さんからの信頼を得やすいと考えられます。例えば、「白根医院」や「くじら皮膚科クリニック」のサイトでは、製品情報が分かりやすく掲載されており、院内物販が「売り込み」ではなく、あくまで「治療計画の一部」として患者さんに提案されている姿勢が伝わってきます。また、最近ではクリニックが自らオンラインショップ(ECサイト)を運営し、通院中の患者さんの利便性を高める例も見られます。

4)予約・回転設計も収益寄与に直結

看護師の評価制度を考える以前の段階として、院内の診療フロー、特に予約の仕組みを整えることが、結果的に収益と患者満足度の両方を向上させるための土台となる、という事例も報告されています。

例えば、診療予約システム「メディカル革命 byGMO」などのサービス提供会社のウェブサイトでは、システム導入によって完全予約制へ移行し、患者さん一人ひとりに対して丁寧なカウンセリング時間を確保できるようになった結果、自由診療の比率が高まったというクリニックの事例が紹介されています。看護師に販売を過度に推奨しなくても、院内全体の流れがスムーズになることで、自然と患者さんとのコミュニケーションが深まり、結果として再来院やホームケア商品の購入に繋がりやすくなる、という好循環が生まれるようです。

解決アプローチ:評価設計の“3本柱”と、求人訴求の作り方

看護師の人事評価(人事考課)を設計する上で大切なのは、「数字で客観的に評価できる部分」と、「数字だけでは測れない医療専門職としての貢献」のバランスを取ることだとされています。ここでは、現場で運用しやすく、かつ看護師の納得感も得られやすいと考えられる、評価設計の「3本柱」という考え方をご提案します。

柱1:医療品質と患者体験

(必須指標)

安全で有効、かつ納得度の高い診療を提供するための土台を評価します。

  • 施術手順の遵守率(照射条件・禁忌確認・記録の精度など)
  • 施術後のトラブル発生率と、その際の初期対応の適切さ
  • 患者満足度(簡易アンケート等)や、口コミ・紹介の件数
  • 医療的な説明の一貫性(カウンセリング内容の標準化)

柱2:継続支援としての物販・アフターケア

(副次指標)

効果の持続やトラブル予防のためのホームケア提案を、医療の一環として評価します。

  • 「適応あり」と判断した患者さんへの推奨率(対象母数を絞る)
  • 症状やダウンタイムに応じた、個別最適な提案ができているか
  • 購入後のフォローアップ(使用方法の再説明など)の実施率
  • 施術とホームケアを、継続的に併用している患者さんの割合

柱3:収益寄与

(限定指標)

クリニックへの貢献が適切に還元される仕組みですが、単純な売上金額のみで評価しません。

  • 個人ではなく「チーム」での月次目標達成度
  • 契約の「質」(返品・解約率やクレーム率の低さ)
  • 医師の治療計画との整合性が取れた提案であるか
  • 個人の売上数字は、あくまで参考情報として扱う

柱1:医療品質と患者体験(必須指標)

この柱の目的は、安全かつ有効で、患者さんが心から納得できる診療を提供し続ける体制を担保することです。これは評価制度の根幹をなす最も重要な部分と考えられます。

具体的な指標例としては、「施術手順(プロトコル)の遵守率」が挙げられます。レーザーの照射条件、施術前の禁忌事項の確認、カルテ記録の精度など、定められた手順が守られているかを評価します。また、「施術後のトラブル発生率と初期対応の適切さ」も重要です。万が一トラブルが起きた際に、迅速かつ適切に対応し、インシデントとして報告・共有するプロセスが評価の対象となります。その他、「簡易的なアンケートによる患者満足度」や、「既存の患者さんからの口コミや紹介の件数」なども、医療サービスの質を測る客観的な指標となり得ます。

運用のヒントとしては、定期的なカンファレンスや症例の振り返り会などを設け、評価指標と日々の業務改善を結びつける仕組みを作ることが有効です。また、そもそも無理のない予約枠を設定し、看護師一人ひとりが患者さんと向き合う時間を十分に確保することも、医療の質を高める上で欠かせません。前述の予約システム導入事例のように、院内の「流れ」が整備されていると、販売を過度に推奨しなくても、自然と患者さんの満足度が高まり、再来院や物販の利用に繋がりやすくなる傾向があるようです。

柱2:継続支援としての物販・アフターケア(副次指標)

この柱の目的は、施術の効果を長持ちさせ、肌トラブルを予防するためのホームケア提案を、「医療の一環」として適切に評価することです。物販を「売上」としてではなく、「患者さんの継続的なケア」という視点で見ることがポイントです。

指標例として、「“適応あり”と判断した患者への推奨率」が考えられます。これは、来院したすべての患者さんを母数にするのではなく、「この治療を受けている方には、このホームケアが医学的に推奨される」という対象者に絞って、適切な案内ができているかを見る指標です。また、全員に同じ商品を勧めるのではなく、「症状やダウンタイムに応じた個別提案の比率」も評価の対象となります。さらに、「購入後のフォロー実施率」、例えば使用方法の再説明や、万が一肌に刺激が出た際の連絡方法を案内できているか、といった点も重要です。

運用のヒントとしては、医療機関専売品(例えばナビジョンDRやゼオスキンヘルスなど)の成分や役割について、簡潔にまとめた院内向けの資料を用意することが挙げられます。看護師自身が製品知識に自信を持ち、「説明しやすい」と感じられる環境を整えることが、質の高い提案に繋がります。公的に「医療機関での販売」が前提となっているブランドは、医療的な説明の流れの中で自然に紹介しやすいため、こうした製品を中心に据えるのも一つの方法です。

柱3:収益寄与(限定指標)

この柱の目的は、クリニックへの貢献が、働く人へ適切に還元される仕組みを作ることです。ただし、その評価が「単純な売上金額」だけに偏り、過度なプレッシャーを生まないように配慮することが極めて重要です。

指標例としては、個人ではなく「チームでの月次達成度」を中心に評価する方法があります。成果手当(インセンティブ)を支給する場合も、個人に直接紐づけるのではなく、チーム全体へ配分する方式を取り入れることで、過度な個人間の競争を防ぎ、協力体制を育む効果が期待できます。また、契約の「品質」も評価指標となり得ます。例えば、「返品・解約率」や「クレーム率」が低い提案は、患者さんの納得度が高い質の良い提案であったと評価できます。医師によるカルテのレビューなどを通じて、「治療計画との整合性」が取れているかを確認するプロセスも有効です。

ここで避けたいのは、「目標金額だけを設定すること」や、「本来は施術の適応がない患者さんへの“押し売り”が評価されてしまう設計」、そして「物販を勧めないと評価が著しく不利になるような配分」です。経営コンサルティング会社のコラムなどでも、インセンティブ制度自体は「上手に活用すればモチベーション向上に繋がる」と解説されていますが、医療現場においては、常に「品質が売上よりも優先される」という原則を明確に示すことが不可欠です。

応募訴求:求人メッセージは「教育・安心・働きやすさ」を先に

採用活動において、求人票やウェブサイトで発信するメッセージは、クリニックの姿勢を伝える非常に重要なツールです。特に自費診療や物販に関わる業務については、求職者が不安を感じやすい部分でもあるため、丁寧な情報提供が求められます。

(例文)「入職後は、まずカウンセリングの台本や施術のチェックリストを使い、基本を学びます。取り扱うドクターズコスメについても、成分や使用順をまとめた院内資料を全員に配布し、勉強会も定期的に開催します。最初の1ヶ月間は、先輩看護師が必ずカウンセリングや施術に同席し、丁寧にサポートするのでご安心ください。」
(ポイント)「販売マニュアル」ではなく、あくまで「医療的な説明のための資料」という表現を用いることで、医療職としての専門性を尊重する姿勢を伝えることができます。

(例文)「当院では、個人の売上ノルマは一切ありません。人事評価は『医療品質・患者満足度・チームへの貢献』を最も重視しています。物販や自費診療の契約については、あくまで“医学的に適応のある患者様へ、必要な情報をきちんとご案内できたか”というプロセスを評価の対象としています。」
(ポイント)多くの求人情報サイトで見られるように、「ノルマなし」と「インセンティブ(成果手当)あり」を併記することで、安心感とやりがいの両方を伝えることが可能です。

(例文)「当院は完全予約制を採用しているため、急な患者様の対応に追われることが少なく、残業は月平均で〇時間程度と、プライベートの時間も大切にできる環境です。施術の準備や後片付けについても標準的な手順を決めているため、効率的に業務を進められ、定時で帰りやすい体制が整っています。」
(ポイント)「ケーズ皮膚科」の採用サイトのように、具体的な残業時間や働きやすさの仕組みを示すことは、応募者にとって非常に有益な情報となります。

(例文)「クリニックで取り扱っている施術や院内販売の化粧品は、社員割引価格で利用することができます。これは福利厚生の一環であると同時に、スタッフ自身が製品や施術を実際に体験し、その効果や安全性を深く理解した上で、自信を持って患者様にご説明できるようになるための大切な機会だと考えています。」
(ポイント)「福利厚生」と「研修の一環」という二つの側面を伝えることで、制度の意義がより深く伝わります。

(例文)「保険診療を中心とした一般皮膚科のスキンケア知識から、最新の美容施術、そして日々のホームケア指導まで、皮膚科看護師として幅広く、そして深く学べる環境があります。当院の評価は、個人の売上成績を競わせるのではなく、チーム全体で知識や技術を高め、成長していくことを目指す設計になっています。」
(ポイント)個人の成長とチームへの貢献が連動していることを示すことで、協力的な職場文化をアピールできます。

応募を後押しする“院内物販”の見せ方

求人情報の中で院内物販について触れる際には、それが「治療計画の一部」であることを明確に伝える工夫が有効です。例えば、ウェブサイト上で「施術後のダウンタイムの期間と、その間に推奨されるホームケア製品の役割」をイラストや図を用いて解説することで、物販が医学的な根拠に基づいた提案であることが視覚的に伝わります。

また、取り扱う製品ブランド名(例:ナビジョンDR、ゼオスキンヘルスなど)を挙げる際には、単に名前を並べるだけでなく、「なぜ医療機関でしか取り扱えないのか」という根拠(特定の成分濃度や、医師の診断が必要な製品であることなど)を添えると、専門性と信頼性が高まります。オンラインショップを併用する場合も、「ご購入には医師の診察、またはカウンセリングが必要です」といった注意書きを明記し、安全への配慮を怠らない姿勢を示すことが、法令遵守の観点からも重要です。

実務テンプレ:評価シート(サンプル観点)

ここでは、前述した「3本柱」の考え方に基づいた、具体的な評価シートのサンプル(評価の観点)をご紹介します。各項目のウェイト(比重)は、あくまで一例であり、クリニックの方針に合わせて調整することが可能です。重要なのは、「医療品質」に関する項目の比重を最も高く設定することです。

評価項目の比重(サンプル)

品質 50%
ケア 20%
貢献 20%
収益 10%

A. 医療品質

評価比重:50%
  • ・施術適応判断の準備(禁忌確認、問診補助など)
  • ・照射や施術の標準手順の遵守、ダブルチェックの実施
  • ・事後ケア指導(ダウンタイム説明、トラブル初期対応)
  • ・患者満足度指標(アンケート、紹介意向の聴き取り)

B. 物販・アフターケア

評価比重:20%
  • ・適応患者への説明率(過剰な提案は評価しない)
  • ・使用方法の再確認や、次回来院時の肌状態の聴き取り
  • ・施術とホームケアの医学的な整合性(医師による確認)

C. チーム貢献

評価比重:20%
  • ・予約枠の円滑な運用への協力(定刻運用、準備・片付け)
  • ・後輩スタッフへの指導(OJTでの同席、フィードバック)
  • ・情報共有(院内資料の更新、症例共有会での発表)

D. 収益寄与

評価比重:10%
  • ・チームとしての月次目標達成度
  • ・返品率やクレーム率が低い、質の高い契約への貢献
  • ※個人の売上数字は参考値とし、評価の主体とはしない

評価設計のポイント

ポイントは、物販や契約に関する直接的な「数字」の評価(D. 収益寄与)を、全体の10〜20%程度に抑え、医療品質やチーム貢献といった他の項目の合計値を上回らないように設計することです。成果手当(インセンティブ)を設ける場合でも、個人ではなくチームへの配分を基本とすることで、協力的な風土を醸成しやすくなります。医療経営に関する一般的な解説でも、成果手当は制度設計次第で効果も副作用も変わるとされているため、こうした品質を優先する枠組みの中に慎重に組み込むことが推奨されます。

応募コピーの作り方(例)

上記の考え方を踏まえ、求人媒体に掲載する際のキャッチコピーや本文の作成例をいくつかご紹介します。

見出し例(検索エンジンでの見つけやすさも意識して)

  • 美容皮膚科 看護師|ノルマなし/教育制度が充実/社員割引あり
  • 皮膚科と美容の両方を経験|完全予約制で残業少なめ/研修マニュアル完備
  • 自費診療・院内物販は“治療計画の一部”|安心して美容を学べる環境です

本文例

「美容医療は、何かを“売る”仕事ではありません。当院では、施術の安全と患者様の心からの納得を最優先に考えています。そのため、ホームケアとしてご案内するドクターズコスメなども、あくまで“治療効果を高めるための一部”として、医学的に必要と判断される方にのみご提案しています。

個人に課せられるノルマは一切ありません。人事評価も、医療品質、患者満足度、そしてチームへの貢献といった点を中心に行います。成果に応じた手当はチームとしての目標達成に対して支給され、スタッフ全員で協力し合う、無理のない働き方を大切にしています。

完全予約制でスケジュール管理がしやすく、定時で退勤しやすい環境です。また、カウンセリングの台本や施術のチェックリスト、取り扱いコスメの資料などもきちんと整備していますので、美容領域での勤務が初めての方、ブランクのある方も、安心してご応募ください。」

よくある質問(応募前の不安を先回りして解消)

Q1. 求人票に「ノルマなし」とありますが、本当ですか?

A. はい、個人の売上目標やノルマは一切ありません。業績に連動する手当については、クリニック全体の目標やチームとしての評価が中心となります。個人の販売金額はあくまで参考情報にとどめ、評価の主体は、あくまで安全な施術の提供や患者様の満足度といった品質項目です。

Q2. 化粧品などの提案は、あまり得意ではありません。

A. ご安心ください。当院で取り扱うのは、医師がその効果と安全性を認めた医療機関専売のコスメが中心です。これらは「施術効果を維持し、副反応を予防する」という明確な医学的目的を持って患者様にご案内します。なぜこの製品が必要なのか、成分や使い方についてまとめた院内資料も用意していますし、医師の方針のもと、本当に必要な方にだけご案内する仕組みになっています。

Q3. 美容クリニックは未経験でも大丈夫でしょうか?

A. はい、歓迎いたします。多くの美容未経験の先輩たちも、当院で知識と技術を身につけて活躍しています。入職後は、先輩看護師がマンツーマンで指導につきますし、カウンセリング台本や施術のチェックリストを使いながら、一つひとつ業務を覚えていけます。当院は完全予約制ですので、一人ひとりの患者様に時間をかけて向き合うことができ、ご自身のペースで無理なく慣れていくことが可能です。

まとめ:評価は“医療の基準”に、募集は“安心の可視化”に

ここまで、自費診療や物販に関する評価と採用の考え方について見てきました。大切なポイントを改めて整理します。

  • 院内物販は、それ自体が「目的」ではなく、あくまで「治療計画の一部」である、という位置づけを明確にすることが重要です。
  • 人事評価の主軸は、「医療品質・患者体験・チーム貢献」に置き、売上に関する指標は全体の評価の中の限定的な比重にとどめることが望ましいでしょう。
  • 求人メッセージでは、「充実した教育体制・ノルマの有無・働きやすさ(残業など)・社員割引」といった、求職者が安心できる材料を、抽象的な言葉ではなく具体的な事例や制度として示すことが効果的です。
  • 看護師の評価制度を整える以前に、院内の予約システムや業務フローを見直すことが、結果的に医療の質と収益性の両方を高める土台作りとなります。

院内でこうした方針が深く理解され、納得されると、看護師の方々は「商品を売る人」ではなく、本来の「治療を支える専門職」として、自信を持って患者さんと向き合い、自然で質の高い提案ができるようになるのではないでしょうか。

クーラ導入のご案内

このようなクリニックの方針を固めた上で、新しい人材を探す際に、看護師採用サービス「クーラ」がお役に立てるかもしれません。

このような場面でご活用いただけます

  • 美容未経験の看護師さんを“お試し勤務”から迎えたいとき本採用の前に、まずは数回のシフト勤務(スポット勤務)で、クリニックの雰囲気との相性や、安全に対する意識などを互いに確認することができます。これにより、採用後のミスマッチを防ぎ、教育にかかる負担を抑えながら、採用の間口を広げることが可能になります。
  • 繁忙期だけスポットで増員したいとき例えば、夏場の脱毛シーズンや、年末年始の美容施術が増える時期など、特定の期間だけ人手が必要になる場面があります。完全予約制の予約の隙間に合わせて、短時間・短日数で、経験豊富な看護師にサポートを依頼するといった柔軟な活用ができます。
  • “ノルマなし・品質重視”の文化に共感する人材と出会いたいときクーラでは、募集時のメッセージの作り方から、候補者の方とのコミュニケーションの取り方まで、クリニックの魅力を最大限に伝えるためのサポートも行っています。品質を大切にする文化に共感してくれる、意欲の高い看護師との出会いの場としてご活用いただけます。

詳細のご確認や、具体的なご相談は、クーラの公式サイトをご覧ください。https://business.cu-ra.net/

参考リンク(本文で触れた公開情報)

  • インセンティブ設計の考え方(コラム)と美容売上強化の支援例:byoin-clinic-keiei.funaisoken.co.jp
  • 美容系求人の傾向(インセンティブ・ノルマなし等の記載例):ジョブメドレー、Indeed
  • 一般皮膚科+美容の採用情報(給与内訳・残業少なめの明記):ケーズ皮膚科採用サイト
  • 医療機関専売コスメの案内例(ナビジョンDR・ゼオスキン):白根医院
  • 自由診療比率引き上げや予約設計の事例:診療予約システム「メディカル革命 byGMO」

最後に

ここでご提案した内容は、「今日からすべてを一度に変えましょう」というものではなく、「クリニックが今持っている良さを壊さずに、少しずつ仕組みを整えていきましょう」という考え方に基づいています。まずは、現在の評価項目の配分を見直すことから始めてみてはいかがでしょうか。そして、求人票の文章に、応募者が安心できるような具体的な情報を一つずつ加えてみてください。そうした小さな改善の積み重ねが、結果としてスタッフの定着率を高め、自費診療と物販の健全な成長に繋がっていくはずです。

もし必要であれば、クーラの「お試し勤務」の仕組みを活用して、まずはクリニックに合う人材との新しい接点づくりから、私たちと一緒に整えていくことも可能です。https://business.cu-ra.net/